今はなきコニカミノルタのデジカメです。デジタル時代となってコニカとミノルタは統合するも2006年にカメラ事業から撤退、その歴史はSONYに引き継がれ現在に至ります。その足跡は「α」のみとなってしまいました。コニカといえば私の世代ではピッカリコニカであり、ジャスピンコニカですが、デジカメの銘機 Revioシリーズ(これは欲しかったので探しまくりましたが縁はありませんでした、無念なり)など記憶に残る機種もリリースしておりました。日本カメラ史の黎明期から支えてきた老舗メーカのデジカメがもう見られないのは実に残念な話です。。またミノルタは私のカメラの原点であるエレクトロショットを世に送り出したメーカですので(木村伊兵衛さんの評論では良くは書かれていなかった記憶がありますけど)、今回の集古デジカメでも探したブランドでした。
さてKONICA MINOLTA DiMAGE Z5は、コニカミノルタ最晩年(2005年 2月)に発売されたディマージュZシリーズの4代目にして、最後のネオ一眼です。とは言うものの、その事自体に価値を認めていたわけではありませんでした。ネットでは度々目にした本機なのですが、とにかく形がかっこ悪くてチープな印象を持っていました。買うことはないだろうと思っていましたし、また出会うこともないまま、集古デジカメ末期を迎えておった時のこと、リサイクルショップのガラスケースに鎮座した本機を発見しました。その頃は拾いたい物もなく、もう終わりかなぁと思い始めていた頃でした。本当に欲しいものは目の前に流れてくる可能性が極めて低いものばかりでしたので、古デジカメ徘徊の限界も感じておりました。そんな無い物ねだりのアタイの前に本機は突然現れたのでした。第一印象は小さい・・・でした。PRO90ISの半分くらいw。。そんなイメージ。1.6kとやや高めでしたが、目新しさも手伝って確保いたしました。1/2.5型CCDだとは分かっていたのでそれほどの期待もしてませんでしたけどね。
背面は至ってシンプル。ミノルタの伝統なのかEVFと液晶ディスプレイの切り替えレバーが使いやすいです。グリップも発売から8年と新しいためか(この感覚w)ベタつきもなく吸い付くようで上々です。ただ、ズームレバーは操作しづらい。また、マクロ切り替えボタンがモードダイヤルの前方向に配置されているのですが、指が届かずつります。ま、こちらは指の長さの問題かもしれませんが。。小さいということでストラップは付けずに使用してますが、吊り環の位置がホールドの邪魔になりそうですね。全体的には想像した通りプラスチック全開でチープさは拭えませんね。持っていて楽しさを感じることが出来ないのは残念です。せめてブラックボディの方だったらまだ良かったかも。。
確保した一番の理由がミノルタのブランド「GT」を冠したレンズが搭載されていたからでした。換算35mm~420mm!!すげぇな。デジタルズームが4倍なので1680mmか。手ぶれ補正Anti-Shakeも搭載。燃料は単三4本。メディアはSD。融通ききます。。AFは「ジェットAF」という高速AFだそうですが、たしかにストレスはないですね。動体予測AFも付いているというのは驚きました。まだ、使ってませんけど。ズームのスピードはまぁまぁ早い方ではないかと思います。背面液晶は普通です。キレイではないです。EVFは構図を確認する程度と言った感じでしょうか。Pro90ISよりは広く感じます。
さて、撮影結果の印象は一言で言うと「硬い描写」です。色は地味目です。高倍率ズームの具合ですが、上の写真の画面中央上に白い塊が見えますでしょうか。およそ80m先でしょうか。こいつをデジタルズーム1680mmで寄ってみました。
こんな感じです。当たり前ですが、デジタルズームの画質はそれなりになりますね。あとラチチュードが狭いので、白飛びが目立ちます。ただ、ここまで寄れるのは楽しいですね。ネオ一眼の面目躍如と言ったところです。
420mmで旅客機。ピント合わせは早い。
バラ。光が当たっているので余計硬い感じ。
マクロボタンを一回押すとマクロモード、もう一回押すとスーパーマクロモードで1cmまで寄れます。使い始めはそれと気づかず寄れないカメラだなぁと思ってました。光を遮れば描写はキレイ。でも、硬め(しつこい?)。
こちらも日陰気味なところで。自然な感じ。
体で日陰を作ってスーパーマクロ。。ボケはキレイ。
逆光気味。ハイキーが苦手かな?PRO90ISに似ています。ただ、500万画素あるので、精細さはこちらに分があります。
アスファルトの反射はスナップの醍醐味。
アンダー目は粘り気味。アンダーな写真がいいかも。
マイナス2補正。シャドー部はブルーな描写。これは好きかも。
逆光もマイナス補正で。これを見ると硬いことは硬いが、甘い感じを排除したGTレンズの威力なのかもと思います。
赤のグラデーションはまぁまぁ。
みかん。
柿。
花梨。いい匂い。
キャベツたち。
ドでかい里芋。
米。
にわとり。
小動物。
ニコンな亀。。。ってさっきからどんな被写体やねん。。
本機の特性から競馬場でも使ってみたいと思いました。動体予測AFはあるようですし、もうひとつシャッターチャンス連写というのもあります。これは、シャッターを押してもEVFがブラックアウトせずにシャッターを離すまで連写し続けてくれます。バッファを利用して過去を写す機能だと思いますが、便利ですね。あとはアンダー目に整えれば、お馬もイケそうな気がしますがどうでしょうか。。今度試してみようと思います。。
つづく。。