EPSONのコンデジを使うというのは意外とワクワクするものだ。EPSONのデジカメといえばRangefinder Digital Camera R-D1シリーズを思い浮かべてしまうが、デジカメ黎明期には弾数こそ少ないもののコンデジ市場に参戦していたらしい。全くノーマークのメーカーだったし、どちらかと言えばストレージビューワーの方が認知されていたように思う。古デジカメ蒐集を始めて視野が広くなるとEPSONの文字が見えてきたのだ。EPSONに注目した理由だが、キッカケはとあるサイトの写真だった。ややヴィヴィッドな発色と暗部をあっさり切り捨てたハイコントラストな描写が私の好みだったのだ。特に手は加えてない旨が書いてあった。機材はCP-920Zとなっており、それが2001年に発売されたEPSONのコンデジだった。

2014

2014

欲しいなと思ったものの、すぐに見つかるような機種ではなかった。ネット通販では皆無だった。私の古デジカメ徘徊エリアに出てくる事もなかった。最後に辿り着いたのはオークションだった。オークションは手続きが面倒な上に、即決でない限り競り合わなければならない(それがオークションなのだが)というのがストレスなのだった。私は言い値でいいから売ってくれた方がしっくりくる。競りに楽しみを見い出せないのだと思う。あとは赤の他人に個人情報を伝えなければならないことも気がかりである。そんな事で出来る限りオークションは使わなかったのだが、最初で最後のつもりで参加することにした(結果的には3件の取引をした)。こういう古い機種は企業が絡んだ流通に乗せようとすると安く叩かれる。私が手にした多くの機種がタダ同然で引き取られたものだろう。また大手中古カメラ屋は、なるべく回転の良い最新機種を中心に買取をしており、年代を区切ってそれ以前は切り捨てている。そうなると素人が古いCameraを売ろうと考えた時に少しでも値段がつく可能性はオークションとなり、珍品は個人対個人の取引に集中する事になる。今やフリマアプリがあるくらいだから、私の躊躇など些細な事なのかもしれない。

2014

2014

本機のスタート価格は1Kだった。そして誰も入札すること無くそのまま落札出来た。元払いだったから送料で儲けるつもりかも知れないが、特に不満はない。取引相手は個人で転売業をしている感じだった。入金すると品物はすぐに届いた。しかし、この後、オークションで取引したものの中で唯一失敗したCAMERAとなるのだった。

2014

2014

本機についてはあちこちのサイトで書かれているが、レンズユニットにCanonのPowerShot G1と同じものが使われているらしい。こういった事はよくある話で、CanonのIXYの液晶はSONY製を使っているものもある。全てのメーカーがLENSを作れるわけではないし、撮像素子を作れるわけでもないのだ。
グリップの色は濃いグレーだ。入手前は写真でしか見たことがなかったが、写りによっては黒にもグレーにも見えたので一応書いておく。本体もグレーだが、全体としてなんとも陰鬱なイメージがする。ちょうど我が家にあるEPSONのプリンターPM-A890と同じ色合いだ。プリンタとしては普通の配色でもDIGITAL CAMERAになるとイメージが変化するらしい。コンディションはやつれ気味だった。全体的に古い家電と言った印象。特に傷があるわけではないが、若干カビ臭く、経年劣化が進んでいる感じだった。それでも完動品だったので安心した。1/1.8インチCCDは当時としては大型。有効324万画素で、ハイパーモードという画素補完で480万画素相当を描き出すポテンシャルを持っている。起動時間は5~7秒くらいで、のんびりしたものだが、これは当時としても遅かっただろう。燃料は単三電池4本だが燃費は悪い。液晶周りのボタンはメニューと対応していて階層がないので使いやすい。露出補正も縦配列の真ん中の2つで行える。緑のボタンはプリンターメーカーらしくプリンターと関連したものだと思うが、特に必要ないので調べていない。メディアはCFなので、Canonユーザーにはありがたい。電池を抜かなければOFFにしても直前の設定を覚えている。AFは特に遅いとは感じない。書き込みもごく普通だ。。以下はハイパーモードで撮影している。

2014

2014

ネットで見た雰囲気と一緒だったので安堵したカット。重厚な発色に暗部の切り捨て。。渋い色合いが琴線に触れる。写真がセラピーや癒やしに効果がある理由が少しだけ分かるような気がする。この写真自体が癒やしの効果を発揮しているなどと大それた事を言うつもりはなく、この写真を写した行為が私の中でエネルギーとなっているのだ。古デジカメ活用法のひとつだと思う。つまり自分の気に入った風景を切り取ることが癒やしにつながっているのだ。

2014

2014

そして、その写真が自分の好みに仕上がっていれば、次の癒やしが生まれる。写真の力は決して小さくないと思う。

2014

2014

このCAMERAは幸せカメラでもある。それは背面液晶で見たままの色を残してくれるからだ。よく聞かれる「液晶で見た時は良かったのだが、PCで確認したらがっかりした」と言う事は少ない。故にストレスも少ない。

2014

2014

それほど気に入ったCAMERAであったが、実は手放してしまった。

2014

2014

それは、このCAMERAの個性が原因だった。手にした当初は若干だったカビの臭いがいつまで経っても落ちてくれなかったのだ。様々な方法で脱臭を試みたが効果はなかった。

2014

2014

私はジャンクを拾い上げる時に、何よりまず臭いをかぐと以前話したことがあると思う。それは、カビに侵されていないか知る為だ。背面液晶があるとは言えファインダーも使う。使う際にはCAMERAを顔につける。臭いが気になっては集中出来ない。

2014

2014

このCAMERAはオークションで入手ということで、臭いをチェック出来なかった。いい画を出してくれるというメリットをデメリットが上まってしまった。非常に残念だったし、オークションは難しいなと思った。

2014

2014

なので、今でもこの機種は探している。EPSONのデジカメが見つかれば、他機種でも確保してみるつもりだ。最近、偶然1台見かけたのだが、電池室に液漏れの後が青く残っていたのでスルーした。

2014

2014

もう、蒐集は終了したはずなのだが、まだ、終わっていないのかもしれない。最近はそれでも良いような気がしてきた。私が蒐集趣味に期限を設けた理由は蒐集に没頭するあまりに写真撮影をしなくなるのではないかという懸念があったからだ。

2014

2014

しかし、実際はそうならずに、写真を写すことが楽しいのだ。落ちデジ拾いに出掛けると言う事は、外出すると言う事で、その際にCAMERAを携えておれば、スナップに出掛けたのと同じ事になる。休日の過ごし方として実に無駄がない。ジャンクの出物が無くとも写真は残る。

2014

2014

ただし、これも以前話した事なのだが、総量は限界に達している。なので、何かを入手したら何かを手放す事が条件となる。今回のケースでもそうなのだが、CAMERAを処分するというのは決心が必要だ。なので、所有しているカメラたちよりも魅力がなければ拾ってくることは出来ない。使ったことがないからという理由で持ち帰ってくるのは避けている。

2014

2014

総量は限界。。買っては別の何かを手放す。これは典型的な蒐集趣味の在り方ではないだろうか。手放すという選択を放棄すれば立派な蒐集家になる。私は蒐集家にはなれないだろう。心底のめり込むという事が出来ない性格なのだ。ある程度事が進むと奇妙に冷めてしまう。飽きやすいというわけではないのだが、心のブレーキがあるのだ。小心者なのだろう。

2014

2014

世の中、ありとあらゆるものがコレクションの対象となっている。そして、他人の手によるコレクションは見ていて面白い。美術館や博物館は言うに及ばす、テレビ番組の鑑定団やまにあまにゅあるなどコレクション自体と共にコレクターの日常も興味の対象となっている。特に他人には価値の見い出せないコレクションは楽しい。

2014

2014

私はいくつかのBlogをRSSで購読しているが、マニアックなサイトも少なくない。有名ドコロでは電池コレクターさんや電柱コレクターさん。信号機コレクションさんも楽しい。ジャンク・コレクターさんは多数おられる。一見無価値なものでも体系化され管理されると立派なコレクションとなる。

2014

2014

マッチ箱ひとつとっても、ただ袋に詰めておくのか、ラベルをスクラップするのかでステージは違ってくる。ただ、マッチ箱をそのまま保存することに意義を見出している場合も当然あるので、一概にはいえないが。

2014

2014

デジカメコレクションと検索すると、DIGITAL CAMERAを集めているサイトも引っかかるが、興味深いのは、デジカメで写した何かを集めているサイトも多数見られることだ。先に上げた、電柱や信号機などもここに分類される。

2014

2014

私の世代は子供の頃に切手集めが流行ったが、私も集めていた口だ。手紙についていた切手を剥がして、わざわざ切手を仕舞っておくファイルも揃えた。当時はそこそこ価値があったモノも、今ではほとんど価値がないのは残念である。もっとも、未使用ものは今でも使えるから便利ではあるけれど。価値だけで考えれば多くの人が携わっているもののほうが良いだろうけれども、ブームは波があるので、普遍ではない。価値は考えずに自分の本当に好きなモノ、集めずにはいられないものを蒐集するのが本道だろう。

2014

2014

DIGITAL CAMERAの歴史は20年ほどだが、ジャンクデジカメ蒐集の歴史も同じくらい古い。これはDIGITALCAMERAの性格が関連している。つまり簡単にスペックジャンクとなってしまう事で価値が下落するということだ。ある意味発売と同時に価値が下がり始める。ゆえにジャンクデジカメ集めはコレクションとしては純粋な部類だろう。もっとも、そんなことを考えてから始めた趣味でもない。本当のことを言えば理由などないのだ。改めて本機の写りが好きだなと思う。まためぐり逢えるだろうか。

つづく。。

 

 

Comment

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)