2014

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ジャンクデジカメ蒐集の醍醐味は様々あるが、機能を満喫するとともに外観を愛でると言う事も重要な要素だ。私の場合、テクノロジーを味わう結果として写真が出来上がるのだが、どちらかと言うとそれは2の次。写真よりもカメラが好きな蒐集家なのである。なので、まずは拾ってきたCAMERAをのんびり眺めて、コンディションを確かめたり、どうやって遊ぼうかと考えたりする。シャーロック・ホームズは時計の傷から持ち主の人生までも推測したが、そこまで明晰な頭脳を持ち合わせていないので、残念ながら平凡な空想に終始する。
今回紹介するFinecam M400Rは中古カメラショップのジャンク棚に置かれていた。その姿を見た時にこのCAMERAは展示品下がりではないだろうかと想像した。それは写真の通りに、宣伝のようなステッカーが貼ってあったからだ。

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特に2枚目の「お試し下さい」はどう考えても宣伝用だ。ところが購入後調べてみると想像は外れていた。どうやらこれがデフォルトらしい。どう見ても買う前の人が読むべきステッカーだと思う。本機は2004年に発売されている。これはKYOCERAがCAMERA事業から撤退した年である。つまり、京セラのデジカメ最晩年に発売された最後のネオ一眼なのだ。最後には違いないが、同じ日にもう1台 M410Rという兄弟機も発売されてる。違いとしては、400はボディがシルバーでレンズ沈胴、410はブラック、胴鏡固定で起動が速いのとフィルターネジが切ってあるというくらいで後はほぼ一緒だ。410の方は胴鏡にラバーが巻いてあるのも異なる所だ。値段は410が5Kほど高い。これはレンズを沈胴にするのか固定にするのかも決められないほど、最晩年は混迷していたのではないかと想像してしまう。沈胴したと言っても別に携帯性が上がるようなCAMERAでは無い。私なら迷わずM410Rを買うだろう。値段以外に迷う要素が無い。混迷云々は冗談としても、何とも不思議なリリースの仕方である。
このステッカーを剥がさずに使い続けた前オーナーはどんな人だったのだろうか。ホームズではないので分からないのは残念である。私はとにかく剥がす派だ。剥がすどころか剥がせないロゴも気になれば分解してでも取り払うし、塗りつぶしてしまう派なのだ。それでも、このブログに載せるまでは剥がさないでおいたが、これでやっと剥がせる。とは言うものの、特にポリシーがあるわけではなく、許せるか気になるかで決めている。
「240枚一気」に偽りなくシャッターを押している限り連写を続ける。しかもブラックアウトなしで、すぐにプレビュー出来て、後処理で待たされることもない。しかも、コンティニュアスAFだ。これは競馬場に連れて行かなくてはならない。そして、「お試し下さい」の方だが、、これがまた、意味のないステッカーを貼るだけの事はあると思う。勿論、時代なりではあるが、非常に明るくドット感が少なく追随性は惜しいと言える程度で、見やすい。度々比較に出すが、Pro90ISとはステージが違う。暗闇ではノイジーだが、積極的に使えるファインダーだと思う。手ぶれ補正がないので、ブレ防止にもファインダーは有効な筈だ。もっともそれでも限界があるだろう。ネオ一眼10倍ズーム全盛の頃にその末尾を飾るようにこのカテゴリに参戦した機種と言えるので、LENSは頑張っていて換算37~370mm搭載となり、さすがにテレ端は手振れを防ぐのはキツイ。F2.8~F3.1と開放値は明るい。これを実現するための撮像素子は1/2.7インチ原色フィルタ付きCCDで、有効400万画素。

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モードはご覧のとおり。

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背面も使いやすいインターフェースにまとまっている。まずは基本を知りたくてAUTOモードで撮影していたが、露出補正が使えなかった。わざわざ独立したボタンが付いているが、AUTOでは機能しない仕様らしい。最初はその事を知らず、こういうジャンクなのかと思っていた。。それが、SCENEモードにしたら使えたので、その後しばらくスポーツモードなどで撮っていたが、ふと、EXT.モードにしてみた。プリントの何かかなと思って使っていなかったのだが、これがマニュアルモードだった。完全マニュアルは出来ないが、プログラム、絞り優先、シャッタースピード優先から選べるメニューが現れる。取説を見ない私が悪いのだが、これで普通に撮影できるようになった。。外装に傷は目立つが、これといった瑕疵のない個体だった。CCD不良でリコールの対象になっているが、最晩年の機種に不具合とはついていないCAMERAだ。ジャンク遊びはこういったリコール一覧表なども参考にすることで、リスクを回避する方法もある。私はあまり気にせず拾ってきては、使えない機種だったということも多い。今回は今のところ問題なく使える。。燃料は安定の単三4本、メディアはSD。

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瑕疵はないといったがシャッターボタンが非常に軽いのは気に掛かるところだ。半押しの感覚が無い。使い込んでいく内に慣れてくるが、最初は知らないうちにシャッターが切れていたと言う事があった。また、モードダイヤルも軽い。すぐに回る。どちらも元来の仕様なのか、個性なのか、私には分からないが、仕様だとすると、当時実売50Kとしては残念だったろう。フラッシュが物理的に制御されているのはありがたい。

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子供の頃は推理小説が好きだった。小学館百科入門シリーズや学研ジュニアチャンピオンコースくらいから始めた記憶がある(あとはワニの豆本とか)。どういう原文なのかは知らないけれど、ポアロの灰色の脳細胞などという言い回しは印象に残っている。

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「~は知っている」というタイトルも子供心には琴線に触れるものがあった。今から思うと、子供向けの推理短篇集は有名小説のネタばらし集だったのかもしれない。後年スタンダートなミステリーを読むようになって、何故かトリックが分かるという残念な経験もした。

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最近は進んで読むことは無くなった。それでも、譬えば「ビブリア古書堂の事件手帖」などは謎解きのような要素もあり、全く読んでいないわけでもない。ジャンルがフラット化しているのかもしれない。

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クーンツやカッツのようなモダンホラーが流行した時代もあったが、それはそれで推理小説のようなどんでん返しを味わえるので読むものには事欠かなかった。カッツの「恐怖の誕生パーティー」は傑作だと思う。不思議とキングはほとんど読まなかった。

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日本の作家でも好きな人はたくさんいるが、一番好きな推理小説家は栗本薫さんだ。推理小説そのものをパロディの様にとらえた楽しさは独特の味がある。美文という点でも一つ抜けた作家さんだったと思う。

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ついでに私のオールタイム・ベストは誰かと言えば、クレイグ・ライスになる。「時計は三時に止まる」を翻訳して出版してくれた東京創元社に感謝である。栗本さんとクレイグ・ライスは、どちらも女性と言うのも面白い。

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DIGITAL CAMERAのデザインだったり、コンセプトなどはひとりで決めるものではないと思うが、女性の作ったDIGITAL CAMERAもきっと存在していると思う。開発者インタビューは男性のイメージが有るがどうだろうか。

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きめ細やかな発想に男女の差はないとは思うが、女性の発想によるどんでん返しで生まれましたと堂々と宣言するアイテムがあって欲しい(既にあるのかもしれないが)。

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京セラのネオ一眼ということで何か特別な描写に期待しないわけでもなかったが、撮像素子なりの結果だったと思う。今後、連写を活かした撮影でどう評価が変化するのか楽しみである。とにかく小さいので(Pocketには入らないが)持ち出す機会も多い。一応両吊り出来る仕様だが、首から下げるにしろ、斜めがけにするにしろ、そんな気分になるようなデザインではないので、ストラップは付けずに持ち歩くのがこのカメラと付き合うスタイルかなと感じている。今のところ落下事故は起こっていないが、その内、私が使ったという痕跡が残るのかもしれない。

つづく。

 

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