LUMIX DMC-F7(2001年) DMC-F1、DMC-FX5、 DMC-FX1(2003年) を、私は勝手に古デジ蒐集の初心者用という位置づけで考えていた。それは、私がこの趣味を始めた頃に、ゴロゴロ転がっていたと言うことがある。ガラスケースに飾られているのを見たことはないし、大抵は0.1K~0.3Kという手頃な値段で拾いやすい事も初心者用と言うイメージを付けやすかったのだ。なので、コレクターズアイテムと言うよりは、とりあえず一度は拾っておいてもいいかというスタンスでこれらと向かっていた。勿論電池式ではないので、そのあたりのハードルは高いが、バッテリーを入手するということも含めて、蒐集だと思うので、格好のモデルなのだ。さらに私の場合は、古デジ蒐集の楽しみの中に赤外線カメラへの改造趣味があるのだが、これに関しても初心者の私が扱う事の出来るアイテムとして重宝した。多くの個体を手に入れては試作を繰り返し、結果として手元に残ったのは赤外線撮影用に改造されたFX1が1台であった。一機種として、この趣味を通して最も確保したF1はすべてお星様になってしまったが、或る時、これらの本来の写りをほとんど体験していないという事に気づいた。つまりは使い込んでいない。それはいかにももったいないなぁと思い、蒐集晩期にFX5を拾った。実は結構探した。晩期には意外と出物がなかったのだ。たまに見つけても傷だらけで、改造目的なら躊躇いもないのだが、そのまま使うことを目的としているので、少しは綺麗なジャンクを拾いたかった。ブルーかレッドが希望だったが、例によって一期一会、確保できたのはユーロシルバーだった。0.5K。ちょっと高かった。
「L」のエンブレムは濃い黄色でボディカラーと合わない気がしたので、脱色した。地はシルバーなのだ。撮像素子は1/2.5型CCDで総画素数423万画素の原色フィルター。どちらかと言うと地味な発色と言うイメージがあるLUMIXなのだが、本機は意外と濃いと思う。それとも、地味というイメージが間違っているのかな。レンズは換算 35~105mmの3倍ズームでF2.8~F4.9。ISOは50始まり。専用バッテリーでSD使用。
LUMIXを使っていて一番良いなと感じるはスライド式の電源ボタンだ。素早い操作感が心地よい。AUTO撮影機だが、特に不満はない。モードダイヤルの中央に連写ボタンがあるが、恰好いいと思う。2段ダイヤルの格好良さと似ている。
赤外線用に改造したFX1と並べてみると、同時発売だけあってソックリだ。
違いは画素数でFX1は有効320万画素。あとはISO400が選択出来、連写が8枚までとなる(FX5は7枚)。どちらも比較的サクサク動く。微妙に待たされる感じはあるが慣れることが出来る範囲だと思う。軽いし、持ちやすく、画も良いとなれば、満足度は高い。モノクロがいい感じだった。
これはカラーモードではなく、カラーエフェクトモードから選択できる。モノクロモードのないカメラも結構あるので、ありがたい。
デジカメはこの頃に完成していた感がある。コンパクトボディに手ぶれ補正付きがこのシリーズの最大の売りであったが、基本性能的にこれ以上何が必要なのか考えさせられる。高感度耐性くらいだろうな。この時期のデジカメは厚み問題があり、本機も液晶部分のみ出っ張っているのが、苦労の跡を思わせる。ところが、本機発売後10年程度は古臭かったこの厚みが現在(2015)気になるのかというと、全般的に高級路線に切り替わったデザイン傾向の為、厚みに差はない様に思う。無論こちらの方がコンパクトなのだ。古デジカメも今が旬なのかもしれない。
いつものドンキ。光学ファインダーで撮影。極小ながらも光学ファインダーを残している世代のLUMIX。そういった意味でも本機の完成度は高い。カラーも特に不満はない。不満どころかむしろ良い。初期のLUMIXは侮れないなぁ。拾っておいてよかった。
いい子だねぇ~。。(岩ゴーさん風)
2003年発売の本機は、10年以上前の機種となるが、今でも安心して使える。それは愛しいけど、切なくもあるな。
つづく。