ジャンクデジカメを拾う時に注意しなければならないのが、レンズが出た状態で落ちている個体だ。これは使えないものが圧倒的に多い。大抵はレンズが飛び出ている以外はきれいな筐体だったりするのだ。なので、バッテリーを入れれば動くのはないだろうかと、甘い誘惑に駆られてしまう。しかし、いままで、一度足りとも動いたことはなく、悲しい思いをするだけ。諸先輩方の中にはレンズユニットを治してしまう強者もおられるが、私にはそのスキルは無い。
レンズを動かすためのギアが破損している可能性が高いので、手が出ないのだ。今回の主役PowerShot S45はとにかくレンズが出たままの個体が多くて、なかなか完動品を見つけることが出来なかった。ガラスケースの中に並ぶには2002年発売と古過ぎるし、ジャンク箱にあるものは、レンズが出たものやレンズカバーが外れているものばかり。拾うのに苦労したもののひとつだ。
正面から観た時のデザインが好きなのだ。正面は縦型デザインなのだが、さすがは天下のCanon、レンズは下側にデザインされている。つまり、ストラップが正面から見て左につくという当たり前の仕様になっているのだ。これは大事(勿論、Canon以外でも沢山ある)。ただ、このカッコ良いレンズカバーが実に弱々しい。たまにレールから外れて傾く。なにしろ、このレンズカバーが電源のONOFF機能を兼ねているので、これが壊れたらOUTなのだから気を使わされる。バッグに放り込んでおくと勝手に電源が入ったり、カバーが外れたりする。これでは壊れる個体が後を絶たないなと思う。
平日も含め、長いこと持ち歩いたが、とにかく重い!バッテリー込みで300g強と数値だけでは大したこと無いんだけど、これがバッグに入っていると金属の塊感が半端ない。常に意識してしまう程だ。
そのボディは時代なりで分厚い。しかし、ホールド感は良い。角のない丸いデザインは、Canonとしては少数派の部類かもしれない。有効画素数400万画素で1/1.8型CCDと素性は良い。レンズは換算35-105mmズームでF2.8-4.9。ISOは50始まりでメディアはCF、専用バッテリー。PowerShot Sシリーズの歴史は1999年ごろから2007年までに世代を重ねている。この間にゴロンとした機種が幾つかリリースされているのだ。Canonユーザーとして一度は使ってみたかったモデルであった。
画はCanonらしい落ち着いた仕上がりだ。
早速競馬場へ同行させた。
ストーミングホーム × ピスタチオ(ホワイトマズル)の牡馬。
ブレイクランアウト × ギフト(シンボリクリスエス)の牡馬。パドック程度のスピードならば問題なく撮影できる。ただピントはなかなか来ない。
ここからは街区。低光量下の描写ではノイズが目立つ。と、言っておくが、私はさほど気にならない。
いつものドンキ。
画は文句なしだが、本体の建て付けが今ひとつ。惜しいなぁという印象かな・・・。
つづく。