DiMAGE XシリーズのラストはX1だろうか。そうなるとラス前が本機DiMAGE X60という事になる。2005年5月発売だから、KONICA MINOLTAがデジカメから撤退する前の年。事実上の最晩年の機種となってしまった。このシリーズは小型、軽量、そして高速レスポンスが売りで現在でも、その戦力は見劣りしない。本機も同様で、とにかく爆速とは言わないが、快速である。
レンズカバーが起動スイッチとなっており、起動時間は0.5秒。
一瞬で撮影体制に入れる。ただ、すぐ撮影できるかというとそうではない。AFは必ず前後してしまうタイプなので、若干待たされる感じなのが残念。起動から3~5秒という感じ。それでも、どの被写体に対しても一定の時間でピンが来るので、呼吸さえ飲み込めば、快適操作が可能となる。
軍艦部。使い始めの時はよく、モードセレクターを電源スイッチと間違えた。シャッターボタンは小さいなりに横長デザインで押しやすい。
撮像素子は1/2.5型CCDの原色フィルターで500万画素。レンズは換算で38~114mmのF3.3~F4.0。バッテリーは専用のかまぼこ型でメディアはSD。背面写真を撮り忘れたが、このサイズ(83.5×56×22)にして、2.5型の立派な液晶が付いている。光学ファインダーは無い。ホールドはしづらい。手の小さな私でも、収まりが悪い。ストラップは必須。ストラップを使えば、片手で操作できる。ただし、レンズカバーを閉じる動作は私には出来なかった。意外と硬いのだ。
写真を見てお分かりかと思うが、かなりやつれた個体である。値段分だけ使われたという印象。本機は中古カメラ屋のジャンクワゴンで拾い上げた。0.3K。そのワゴンはキレイに並べられたものではなく、リサイクルショップの青箱宜しくかき混ぜ系の販売方法である。何度も書いているが、リサイクルショップならごちゃ混ぜでも仕方ないと思うが、カメラ屋さんの販売なら、ジャンクであっても、もう少し愛があってしかるべきではないかと思う。中古カメラ屋の中には、絶対放り込み式をしないお店も多々ある。頑張って欲しいと思う。
さて、撮影結果であるが、色かぶりは目立つものの、スペックなりの写りではないだろうか。
以前も話したが、この趣味を始めなければ、屈曲レンズとの接点は無かったろうと思う。色んな収差は目立ってしまうが、小さいということがいかに大きな武器か教えてもらった。屈曲レンズは沈胴式ではないので、強固な作りが可能だ。ホコリも入らない。現代ではその特性を活かし、タフを売りにした防水カメラに使われることが多いようだ。