お気に入りの8台目。ポイントは、形が格好良いだけでなく、意外なほど使いやすく、且つ出てくる画に満足出来る。。。。
という文句のない1台が、SONYのDSC-F828です。
一見レンズの上に一段レフで言うところのペンタ部が乗っかったような、なんともゴテゴテと盛った感のある、それでいてドコカシラ宇宙感も感じさせる類のないデザインだと思います。
しかもスイベル!レンズの角度が可変します。私にとって撮影中に必要な操作は、全てボタンで変更可能になっていて、その配置も絶妙で本当に使いやすいなぁと思います。
この2003年発売のカメラのことはよく覚えていたんです。当時は真面目に毎月カメラ雑誌を読み漁ってましたから、本機のことが小さい写真で紹介されていた記事を見た時の衝撃も記憶しております。まず恰好良いデザインだなと思い、次に最高のスペックだなと感心し、最後にメーカー希望小売価格(税別)160,000を見るに居たり、自分には関係ないやつだったと落胆したものです。とにかく当時、夢のある内容でした。撮像素子は2/3型CCDで800万画素、それも新開発4色フィルター付でRGBにE(エメラルド)を追加するというコンデジの弱点的緑色を強化したあたりは、当時リバーサル全盛だった状況を感じさせます。レンズは換算28mm~200mmでなんとF2~F2.8。
しかも、お馴染みCarl ZeissにT*です。どんな画が撮れるのか・・・あの頃の私たちは夢を見せられました。そんな機種も時を経て、私のところへ来た時には9K。それでも、十数年の時を経て未だ9Kというべきでしょうか。現在でもピンきり出回ってますから、もっと安く手に入れることも出来るでしょうがね。。。実際手に取ってみると、マグネシウム合金のそれで希望小売価格に負けない高級感があります。そして実にホールドしやすい小ささで手に馴染みます。ただ重さは1kg弱でデジイチ並です。スイベルであり、手動ズームなので撮影の自由度が高まります。EVFもそれなりに見えます。これがしっかりしているお陰で撮影の幅が広がります。背面液晶は流石に小さいですが見やすいと思います。メディアはMS+CFのデュアル。バッテリーはNP-FM50で私の使い方ですと、一日の撮影に余裕で耐えました。
さて、当時のアコガレのカメラの写りはと言いますと、安心の2/3であり、レンズの良さも相まって満足のいく出来だと思います。
ボケ良し、発色良し、ノイズも程好い・・・そして何よりシャープです。
花良し、猫良しで、お散歩カメラには文句ないですね。
更に本機には私にとって大きな楽しみがあります。それが、ナイトショット機能です。70回に紹介したSONY DSC-H50でもこの機能で楽しみましたので、内容については端折りますが、H50が1/2.3型CCDなのに対し、本機が2/3ですので、画質に少しだけ期待もしてました。そしてある程度応えてくれたように思います。。早速、R72フィルターを使って、昼間ナイトショットです。
フィルターは使用しておりますが、これで撮って出しです。ノイズだらけと言うイメージのあるナイトショットですが、意外と透明感を感じます。遊べます。。
これはレタッチしてます。グリーンを白に近づけてます。
コチラもレタッチ済み。まぁ、遠景についてはナイトショット機能の半分しか使ってないことになりますが(赤外線照射が届かないでしょうね)、気軽に赤外線写真を楽しめるという点で貴重な機能だと思います。改造しなくて良いんですから。。。
さて、最後は競馬場へ・・・。
この日はあいにくのドン曇。コンデジには辛い状況です。。
ではレースを撮影してみましょう。1コーナーの入りです。
そしてゴール。
タニノギムレット × ネヴァカグラ(アグネスタキオン × エイブルカグラ)の牡馬。鹿毛。根本康広厩舎 (美浦)。新ひだか町 藤原牧場。2014年 北海道オータムセールで216万円で取引。
天気が良ければ更に良かったでしょうね。。レスポンスが良くサクサク撮影出来ました。やはり競馬ではEVFは重宝します。
今では見られない形のカメラは使っていて楽しいです。古デジカメ蒐集の醍醐味が本機には詰まっていると言う結論になります。SONYのスイベル一族は数世代に渡って支持されてきましたが、その系譜も本機で絶えました。カメラらしい、そしていかにもデジカメらしいカメラなのだなと思います。自由は楽しいのです。
つづく。。。。。。