お気に入りの10台目!最後の1台です! ポイントは、ウエストレベルファインダー。
お気に入りのラストに紹介するのはCyber-shot DSC-R1です。
私はカメラを趣味としてからずっとウエストレベルファインダーに憧れていました。。。ローライやハッセルがデジタルだったらなぁと思うこともしばしばあり、そしてそれは実現しているわけでハッセル系においてはデジタルバックがあり、1億画素のデジカメがあり、iphoneを使うためのHasselnutsなども登場しており、これは一つには中判フィルムに匹敵する高画質を期待してるデジタル化であるとともに、その撮影スタイルを重視したい人々に向けたプロジェクトであると思うのです。ただ、手の届かない高額の世界。それでも、被写体と直に向かい合うのではなく(心ではなく体の問題ですが)、お辞儀をするような撮影スタイルとよく表現されるウエストレベルファインダーを私も体感してみたかったんですよ。
ほら、見てください。ボディの上面に可変式ファインダーがあり、斯様にセットすれば夢実現。ハッセルブラッド用ファインダーを探して液晶モニターフードとして取り付けようかと考えましたが、それは実現できずに居ます。可変式のEVFや背面液晶でもウエストレベルで撮影できますがそうじゃないんです。これは撮影スタイルに対する繊細な問題なのかもしれません。分かってくれる人は居るはず。この撮影スタイルを今となっては安価に楽しめる唯一の機種が本機であると言えるのです。
私の話したい本機の紹介は以上なのですがw、一応基本的なところのおさらい。撮像素子は21.5×14.4mmサイズのCMOS。一般的なデジイチに使われているAPS-Cサイズが23.4×16.7mmでCanonの20Dが22.5×15.0mm(世代が下がっていくと小さくなるが)程度ということで、ほぼ同じとも一回り小さいとも言える程度の大きさです。もちろんフォーサーズや今流行の1型には圧勝のサイズです。レンズは換算24-120mmで開放F2.8-4.8と若干暗めですが、Carl Zeiss Vario-Sonnar T*の大きなレンズが装備されております。ISOは160始まり。メディアはMSとCF。電源はNP-FM50。
当時は珍しかったのかweb検索ではフレキシブルスポットAFの話題がよく取り上げられております。確かに便利ですし操作もしやすいです。背面はなんとなくラジカセチックなボタン配列でコマンドダイヤルも装備してます。背面にはEVFがあるだけで背面液晶がないので不思議な感じになります。
本機については蒐集中期に急に気になりだし探しまくりましたがオク以外では見つからずひたすらネットショップをチェックし続けた時期がありました。甲斐あって某中古ショップで15Kの高値で購入。フォーカスリングがグリス切れなのか仕様なのかスカスカなのが気になりましたが、ここで逃したらという思いで返却せずに現在に至ります。本機についてはボディが大きいとよく言われます。確かに大きいのですが大きくて良いんです。私にとっての本機はウエストレベルファインダー機ですから、中途半端に小さいと気分が出ません。。。そしてこの独特のフォルムにありがちな話ですが、本機もまた後継機種がなく全く孤高の存在と言えます。歴史的にはF三桁シリーズとRXシリーズに挟まれた格好になってはいますが、あまりに形状が違いすぎて、系譜に入れるには無理があります。打倒デジイチという点で他より抜きん出ていますし、その思想だけならα7シリーズに受け継がれてる気がします。
では撮影結果です。
縮小するのが残念です。普通に中級機、ミドルクラスの描写です。
高い志の元作られたであろう本機ですが、発売された2005年という時代が悪かった。時代はまさにデジイチ時代突入の風潮。同じお金を出すならばデジイチ(本機はおよそ120K)。その流れを引き戻すことは出来ず、本機は言うなれば古き良き所謂ネオ一眼がメーカーのフラッグシップだった時代の終焉を飾った最後の勇者だったと思います。当時のカメラたちはCanonはEOS Kiss Digital Nそして歴史的な1台EOS 5D を投入。後にSONYにαを受け渡すコニカミノルタはα Sweet DIGITAL。NikonはD200。PENTAXは*ist DL 。OLYMPUSはE-500。そんな時代でした。ちなみに私が盛り上がっていたのはGR DIGITALでした。デジイチは20Dがありましたからね。
古デジカメ蒐集にとっては2005年というと新しい部類に入ります。安心の2005年です。高級機に悪いものなし。ま、一応書いておきますけど、本機を始め当時のカメラは時代なりの弱点は抱えております。おりますが、現代の購入金額を考えたらコスパは良いので満足感も十分得られる次第で有り難いお話となるわけです。
例によって競馬場へお供させました。
この日はカメラの設定が適当で、前半はRAWで撮影してました。普段は絶対にjpegなんですけどね。
屋内も外も安定しています。このおにぎりまでがRAW撮影。以下はjpeg撮影です。
コマンズ × ミュージカルII(In the Wings)の牡馬。鹿毛。青木達彦厩舎(笠松)→登録抹消。生産・日高町 ダーレー・ジャパン・ファーム。
動きモノはやや苦戦です。上手く行けば写っていると言った感じ。
チチカステナンゴ × フレジェール(アグネスタキオン)の牝馬。栗毛。加藤征弘厩舎 (美浦)。生産・千歳市 社台ファーム。スキーパラダイスの孫。
ピントが来ればエッジが効いて大きなレンズの恩恵によるなだらかなボケも・・・って、当たり前ですが、意識的にピントはここって維持するのは難しいです。
シルバーチャーム × アイラブユーモア(ジェイドロバリー)の牡馬。芦毛。蛯名利弘厩舎 (美浦)。生産・新ひだか町 元茂義一氏。兄弟にエンタノメガミなど走る一族という印象。
シンボリクリスエス × イブキフリッカー(サンデーサイレンス)の牡馬。青鹿毛。新井清重厩舎 (船橋)。 生産・新冠町 新冠橋本牧場。
ディープスカイ ×ニシノナースコール(ブライアンズタイム)の牝馬。栗毛。尾形充弘厩舎 (美浦)→登録抹消。生産・新冠町 川上牧場。
流石にパドック撮影はEVFを使ってます。これだけキレイに写れば十分といいますか、凄いと思いますね。まさに変な形でよく写るを地で行った名作です。
というわけでお気に入りを10台、カウントダウン的に紹介した訳ですが、本機が10台目と言う事で、この長きに渡った古デジカメ蒐集の中で最も印象に残る1台を上げろと言われればSONYのR1だと言うことになります。このお気に入りシリーズの冒頭でも書きましたが、誠に平凡な結果となってしまい面目ないです。でも、良いものは良いという事なのです。
つづく。。。。